危険物取扱者 乙種 法令⑨「消火設備、警報設備」 第1種から第5種消火設備 所要単位 能力単位

法令(乙種)

危険物取扱者 法令の9回目です。

「消火設備と警報設備」を学習します。

製造所等は万が一の火災に備えて、消火設備や警報設備を設置しておく必要があります。

取り扱う危険物の種類や、その量によって必要な設備が異なりますので、確認をしておきましょう。

危険物取扱者 乙種「法令編」問題集(全50問)

 

この色枠部分は法令より引用・抜粋した部分を表記しています。

消火設備は「第1種から第5種」まで

 

製造所等には消火設備を設置しないといけません。

危険物の種類によって、必要な消火設備が異なりますので、適切な消火設備を設置する必要があります。消火設備には第1種から第5種まであり、それぞれ設備の内容が異なります。

設備の区分 消火設備
第1種 屋内消火栓設備または屋外消火栓設備
第2種 スプリンクラー設備
第3種 水蒸気消火設備または水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、
ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備
第4種 大型消火器
第5種 小型消火器、水バケツまたは水槽 乾燥砂 膨張ひる石または膨張真珠岩

 

また、製造所等に貯蔵・取り扱っている危険物の倍数や種類で消火の困難性が異なってきます。

消火の困難性によって、「著しく消火困難」、「消火困難」、「その他」の3種類に分けられており、それぞれによって必要な消火設備が次のように異なっています。(総務省令第三十三条、第三十四条、第三十五条)

  1. 著しく消火困難:第1~3種のいずれかと、第4種と第5種の消火設備が必要
  2. 消火困難:第4種と第5種の消火設備が必要
  3. その他:第5種の消火設備が必要

 

第1種消火設備、第2種消火設備では対応できない危険物

第1種消火設備、第2種消火設備は第1類のアルカリ金属の過酸化物、第3類の禁水物質、第4類の危険物には使用できません。

両方とも水を使って消火を行う設備であることから、例えば禁水物質に水をかけると、逆効果になる場合もあり禁止されています。

 

 

所要単位と能力単位

製造所等にどれだけの消火設備を設置したらよいのか?についても規定されています。

 

目安となるのは、所要単位と能力単位です。(総務省令第二十九条)

  1. 所要単位:どの程度の消火能力のある消火設備が必要かを決める指標
  2. 能力単位:消火設備の消火能力の指標

 

所要単位が大きくなるほど、求められる能力単位は大きくなります。所要単位は建築物の構造、危険物の量によって異なります。

所要単位に影響する項目

  1. 施設の種類:「製造所・取扱所」と「貯蔵所」で異なる
  2. 施設の外壁構造:「耐火構造」か「不燃材料」かで異なる
  3. 施設の面積:下表
  4. 危険物の量:指定数量の10倍以上で1所要単位

 

製造所・取扱所 貯蔵所
外壁 1所要単位 外壁 1所要単位
耐火構造 延べ面積100m2 耐火構造 延べ面積150m2
不燃材料 延べ面積50m2 不燃材料 延べ面積75m2

警報設備と避難設備

指定数量の10倍以上の危険物を扱う製造所等では警報設備を設置する必要があります。
(政令第二十一条) ただし、移動タンク貯蔵所は除きます

 

警報設備には次の5つの分類があります。(総務省令 第第三十七条)

  1. 自動火災報知設備
  2. 消防機関に報知ができる電話
  3. 非常ベル装置
  4. 拡声装置
  5. 警鐘

 

特定の給油取扱所では、火災の際に素早く避難できるように避難設備の設置が必要です。(総務省令第三十八条の二、政令第二十一条)

避難設備とは避難誘導灯などを指しています。

 

演習問題

問. 警報設備の必要な施設として誤っているものはどれか。ただし、いずれの施設も指定数量の10倍以上の危険物を貯蔵・取り扱うものとする。

  1. 製造所
  2. 屋外タンク貯蔵所
  3. 屋内タンク貯蔵所
  4. 給油取扱所
  5. 移動タンク貯蔵所
正解と解説

正解:5

  1. 正しい
  2. 正しい
  3. 正しい
  4. 正しい
  5. 誤り

 

問. 警報設備として誤りはどれか。

  1. 自動火災報知設備
  2. 消防機関に報知ができる電話
  3. 有毒ガス検知装置
  4. 拡声装置
  5. 警鐘
正解と解説

正解:3

  1. 正しい
  2. 正しい
  3. 誤り
  4. 正しい
  5. 正しい

 

問. 消火設備の組み合わせとして、誤っているものはどれか。

  1. 第1種・・・屋内消火栓設備
  2. 第2種・・・スプリンクラー設備
  3. 第3種・・・水蒸気消火設備または水噴霧消火設備
  4. 第4種・・・ハロゲン化物消火設備
  5. 第5種・・・小型消火器、水バケツまたは水槽 乾燥砂 膨張ひる石または膨張真珠岩
正解と解説

正解:4

  1. 正しい
  2. 正しい
  3. 正しい
  4. 誤り ハロゲン化物消火設備は第3種消火設備です
  5. 正しい

 

問. 次の文章のなかの括弧内に当てはまるものとして正しいものはどれか。

製造所等に貯蔵・取り扱っている危険物の倍数や種類で消火の困難性が異なってきます。消火の困難性によって、(  )の3種類に区分され、必要な消火設備も異なっています。(総務省令第三十三条、第三十四条、第三十五条)

  1. 「消火不可」、「消火困難」、「退避」
  2. 「著しく消火困難」、「消火不可」、「その他」
  3. 「消火困難」、「消火可能」、「その他」
  4. 「著しく消火困難」、「消火困難」、「その他」
  5. 「消火可能」、「消火不可」、「不明」
正解と解説

正解:4

  1. 誤り
  2. 誤り
  3. 誤り
  4. 正しい
  5. 誤り

 

問. 所要単位に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 製造所・取扱所では、耐火構造の場合は延べ面積200m2で1所要単位となる
  2. 製造所・取扱所では、不燃材料の場合は延べ面積50m2で1所要単位となる
  3. 貯蔵所では、耐火構造の場合は延べ面積350m2で1所要単位となる
  4. 貯蔵所では、不燃材料の場合は延べ面積175m2で1所要単位となる
  5. 危険物の量が指定数量の100倍以上で1所要単位となる
正解と解説

正解:2

  1. 誤り 製造所・取扱所では、耐火構造の場合は延べ面積100m2で1所要単位となる
  2. 正しい 
  3. 誤り 貯蔵所では、耐火構造の場合は延べ面積150m2で1所要単位となる
  4. 誤り 貯蔵所では、不燃材料の場合は延べ面積75m2で1所要単位となる
  5. 誤り 危険物の量が指定数量の10倍以上で1所要単位となる

リンク

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