【第2回】指定数量を覚えて倍率計算をマスターしよう!

たまき君の合格への道

まじめに勉強してましたよ、はい。覚えてる自信はないですけど。

 

羽里先生との最初の出会いから数日、ぼくは危険物の分類をなんとか少しづつ覚えていきました。

 

たまき
たまき

しかし覚えること多いよね。

まだ始まったばかりだけど先が思いやられるなぁ・・・

 

そして、ぼくは1週間後に羽里先生と再度会うことになりました。

今度は何を勉強することになるんだろう。

 

桜も散りかけた4月の中旬、羽里先生の講義2回目のスタートです。

 

危険物は「量」も重要!指定数量を覚えよう

工場は夜景もきれいです

 

羽里先生
羽里先生

では前回に引き続いて学習していくよ。危険物の分類は大体覚えた?

【第1回】危険物ってなんだ!?
化学プラントで働くことになった「ぼく」、岸連たまきは危険物の資格を取得することに。知識ゼロのたまきは「危険物の専門家」という羽里先生のもとを訪ねることになった。そこで、「そもそも危険物って何か知ってる?」から始まる、ぼくと羽里先生の合格への道が始まることになった・・・。
たまき
たまき

はぃ・・大体5割くらいは・・・

 

羽里先生
羽里先生

まぁ初めはそれでいいよ、すこしづつ覚えていこう。

 

たまき
たまき

あの、ぼくは化学工場で働いてるんですけど。

 

羽里先生
羽里先生

うんうん、知ってる。

 

たまき
たまき

化学工場って、危険物を大量に持ってるんですよね・・・

商売です

羽里先生
羽里先生

それはそうだろうね、仕事だし。

 

たまき
たまき

あんなにたくさん持ってて危なくないのかぁって気になって。

危険物たくさん持ってます

羽里先生
羽里先生

そうなんだよ!!

 

たまき
たまき

え?な、なんですか?
(急にテンション上がったけど)

 

羽里先生
羽里先生

危険物は取り扱う「量」も大切なんだ!

 

たまき
たまき

はぁ。
(当り前じゃないか・・)

 

羽里先生
羽里先生

当然ながらたくさんの危険物を扱えば、危険性は高くなるよね。

羽里先生
羽里先生

だから、一定数量以上の危険物を取扱うと、消防法の規制の対象になってくるんだ

「あー、ちょっと。規制しますよー」って感じ?

たまき
たまき

あの、先生・・

 

羽里先生
羽里先生

なに?

 

たまき
たまき

一定数量以上ってことは、少量だったら消防法の規制対象にはならないんですか・・・?

 

羽里先生
羽里先生

そういうことだよ。君さ、家にライターないの?

 

たまき
たまき

あります。

非喫煙者です

羽里先生
羽里先生

燃料入ってるでしょ?

 

たまき
たまき

はい

 

羽里先生
羽里先生

これらは消防法の対象にはなっていないよ。
指定数量よりも少ないだろうからね。

 

たまき
たまき

していすうりょう?(また難しそうな単語が・・・)

 

 

羽里先生
羽里先生

そう、指定数量
指定数量というのは、その数量以上を取り扱ったり保管したりする場合に、届出が必要になる基準となる数量だよ。

 

危険物取扱者 乙種 法令①「危険物の分類」&「指定数量」

 

羽里先生
羽里先生

指定数量は危険物の分類や種類によって異なっているんだ。

危険性が高い物質になるほど指定数量が少なくなるよ。

 

たまき
たまき

つまり、危険性が高い物質は、少量の取扱いでも届出が必要ってことですか?

 

羽里先生
羽里先生

そうだね、

物質毎の指定数量は覚えないといけないよ。全部書くとこんな感じ

 

類別 品名・分類 性質 指定数量
第一類 第一種酸化性固体   50
第二種酸化性固体   300
第三種酸化性固体   1000
第二類 硫化りん   100
赤りん   100
硫黄   100
第一種可燃性固体   100
鉄粉   500
第二種可燃性固体   500
引火性固体   1000
第三類 カリウム   10
ナトリウム   10
アルキルアルミニウム   10
アルキルリチウム   10
第一種自然発火性物質及び禁水性物質   10
黄りん   20
第二種自然発火性物質及び禁水性物質   50
第三種自然発火性物質及び禁水性物質   300
第四類 特殊引火物   50
第一石油類 非水溶性液体 200L
水溶性液体 400L
アルコール類   400L
第二石油類 非水溶性液体 1000L
水溶性液体 2000L
第三石油類 非水溶性液体 2000L
水溶性液体 4000L
第四石油類   6000L
動植物油類   10000L
第五類 第一種自己反応性物質   10
第二種自己反応性物質   100
第六類     300

 

たまき
たまき

また絶望しかみえないんですが・・・。これ全部ですか・・・

うまいこと機械で脳に書き込んでほしい・・・

 

羽里先生
羽里先生

そうだね。

大変そうにみえるけど、問題なんかを解いていけば、いずれ身につくと思うよ

 

たまき
たまき

落ちたわ。もう絶対落ちたわ・・・。

 

羽里先生
羽里先生

この光景これからずっと見るのか・・・

 

 

危険物の倍数計算

勉強が終わったら少し散歩しようかな・・・

 

羽里先生
羽里先生

指定数量を超えた場合に消防法の規制対象となるといってもさ、程度は様々だよね

 

たまき
たまき

程度ですか?

 

 

羽里先生
羽里先生

そう、程度。

その指定数量の何倍量を取り扱うかで規制の厳しさが変わるんだ

 

 

たまき
たまき

まぁ、確かに。
ちょっと超えるのと、何百倍も超えるのとは随分違う感じはしますね。

 

羽里先生
羽里先生

うん。

まさにその通りで、貯蔵・取り扱う危険物の量が、指定数量の何倍なのか、を知ることが大切なんだ。

 

羽里先生
羽里先生

これを倍率計算というよ。

 

Point:倍率計算

  • 貯蔵量・取扱量が指定数量の何倍か計算すること
  • 取扱量を指定数量で割ることで求める

 

たまき
たまき

これはなんとなくわかります。

 

羽里先生
羽里先生

例えばガソリンを400L取り扱う場合はどうなるだろう?

(※ガソリンは第4類第1石油類非水溶性液体)

 

たまき
たまき

うーんと、指定数量は200Lだから、400Lってことは指定数量の2倍となりますね。

電卓は持ってます

 

羽里先生
羽里先生

おお、やるじゃない!正解だよ!

 

たまき
たまき

え、そうですか?もしかして才能あるかも・・・・。
やばい、合格だわコレ!

 

 

羽里先生
羽里先生

(意外にすぐ調子乗るタイプなんだな)

 

ガソリン400Lを貯蔵する場合の倍率計算
400L(貯蔵量)÷200L(指定数量) = 2  よって2倍

 

羽里先生
羽里先生

じゃあさ、もう1問いいかい?

 

たまき
たまき

えぇ、なんでも来てください

 

羽里先生
羽里先生

では、ガソリン400L、灯油5,000Lの倍数計算はどうなるだろう?

 

たまき
たまき

えっと、ガソリンはさっきと同じで指定数量は200Lで、灯油は1,000Lだから、うーんと・・・、ん?んん?

 

 

たまき
たまき

わかりません・・・ 落ちたわコレ

 

羽里先生
羽里先生

まぁまぁ。
異なる指定数量の危険物の倍数計算は、それぞれの倍数計算を行って、最後にすべてを足せばいいんだよ。

 

たまき
たまき

というと?

 

 

羽里先生
羽里先生

ガソリンの倍数計算は400L÷200L = 2倍
灯油の倍数計算は5,000L÷1,000L = 5倍

てことは全部足すと2倍+5倍=7倍ってことだね。

 

 

たまき
たまき

言われてみれば簡単ですね。

Point:異なる指定数量の危険物の倍数計算

例:ガソリン400L、灯油5,000Lを貯蔵・取り扱いする場合の倍数計算
ガソリンの倍数計算:400L÷200L = 2倍
灯油の倍数計算:5,000L÷1,000L = 5倍

全体の倍数:2倍+5倍=7倍

 

羽里先生
羽里先生

でしょ?そうなんだよ、簡単なんだ!

 

たまき
たまき

だけど・・・

 

羽里先生
羽里先生

だけど?

 

 

たまき
たまき

結局、指定数量を覚えておく必要はあるってことですよね・・・

 

 

羽里先生
羽里先生

まぁそれはそうだね。

 

たまき
たまき

はぁ、自信なし・・・

またしても自信をなくしたぼくはトボトボと帰宅しました。

 

「次回までに指定数量覚えてきてね!」という羽里先生の言葉が耳に残っています。

もう少し、もう少し頑張ってみよう。

演習問題

問1. 以下の文章の中で誤った選択肢は何個あるか答えなさい。

  1. 危険物とは別表第一の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものである。
  2. 危険物はその種類に応じて第1類から第7類に分類される
  3. 指定数量とは特定の危険物を最低限貯蔵する必要のある量である
  4. 危険物にはプロパンガスなどの可燃性ガスが含まれる
  5. 倍数計算は貯蔵量を指定数量で割ることで求める

 

正解と解説

正解:3個

  1. 正しい
  2. 誤り 危険物は性質ごとに第1類から第6類までの6種類に分類されます
  3. 誤り 指定数量というのは、その数量以上を取り扱ったり保管したりする場合に、届出が必要になる基準となる数量です。
  4. 誤り 危険物にはガスなどの気体は含まれず、固体、液体のみが対象になります。
  5. 正しい〇

 

問2. 以下の文章の中で正しい選択肢はどれが答えなさい。

①指定数量以下であっても危険物を無資格者が取り扱うことは絶対にできない
②物質の危険度が高いほど指定数量は大きい
③水素は気体であるため消防法上の危険物に該当しない
④消防法上の危険物はすべて可燃性である
⑤第1類危険物は「酸化性液体」である。

 

正解と解説

解答:③

①×
灯油や調理油など、指定数量以下であれば無資格者でも取り扱うことができます。

②×
危険度が高いほど指定数量は小さくなります。

③〇

④×
不燃性であり単独では燃えない物質もあります。

⑤×
第1類危険物は「酸化性固体」である。

 

問3. 次の危険物に関する説明として誤っているものはどれか。

  1. 第1類は酸化性固体で、それ自体は不燃だが可燃物を酸化して激しい燃焼や爆発を引き起こす。
  2. 第2類は可燃性固体で、着火しやすい、低温で引火しやすい。
  3. 第3類は自然発火性物質及び禁水性物質で、空気や水と接触して、発火したり可燃性ガスを出したりする。
  4. 第4類は引火性液体で、ガソリンや灯油などの引火しやすい液体燃料はこの類になる。
  5. 第5類は酸化性液体で、それ自体は燃焼しないが、可燃物を酸化して激しい燃焼や爆発を引き起こす液体

 

正解と解説

解答:④

  1. 正解
  2. 正解
  3. 正解
  4. 正解
  5. 誤り 第5類は自己反応性物質で、加熱や衝撃で、分子内に含まれる酸素が助燃剤となることで激しく燃えたり爆発したりする物質。酸化性液体は第6類である。

 

問4. 消防法別表第一に記載されていないものはどれか。

  1. 塩素酸塩類
  2. 硫化りん
  3. カリウム
  4. クロルスロン
  5. 有機過酸化物

 

正解と解説

解答:④

  1. 正解
  2. 正解
  3. 正解
  4. 誤り
  5. 正解

 

問5. 指定数量に関する記述として誤っているものはどれか。

  1. 指定数量は、その数量以上を取り扱ったり保管したりする場合に、届出が必要になる数量である。
  2. 指定数量は危険性が高い物質になるほど大きくなる
  3. 第4類の特殊引火物の指定数量は50Lである
  4. 第3類のナトリウムの指定数量は10kgである
  5. 第1類の第一種酸化性固体の指定数長は50kgである

 

正解と解説

解答:②

  1. 正解
  2. 誤り 指定数量は危険性が高い物質になるほど小さくなります
  3. 正解
  4. 正解
  5. 正解

 

問6. 次の危険物のなかで、最も指定数量が小さいものはどれか。

  1. 硫黄
  2. アルキルアルミニウム
  3. 鉄粉
  4. 黄りん
  5. 第一種酸化性固体

 

正解と解説

解答:②

  1. 100kg
  2. 10kg
  3. 500kg
  4. 20kg
  5. 50kg

 

問7. ガソリン400L、灯油5,000Lを貯蔵している場合、貯蔵量は指定数量の何倍か。

  1. 2倍
  2. 5倍
  3. 7倍
  4. 9倍
  5. 12倍

 

正解と解説

解答:③
ガソリンの倍数計算:400L÷200L = 2倍
灯油の倍数計算:5,000L÷1,000L = 5倍
全体の倍数:2倍+5倍=7倍

リンク

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